放送と通信との「融合」「連携」が語られて久しい。放送・通信分野における新たな法制度への移行に向けた本格的な議論が積み重ねられた時期に、本研究の期間(2007~2009年)は合致することになった。2010年3月に示された放送法等の法改正措置へと帰結する、わが国における放送と通信との「融合」「連携」をめぐる法的課題の検証が、本研究の主たる課題であり成果でもある。ここでは「地域性」「文化性」への視点が重視される。のみならず、フランスの法制度設計との比較対照を念頭に置き、日仏両国間での異同ならびにフランス法からの示唆を解明することにも努めた。国内外の文献渉猟を軸に、さらに国内外関係諸機関における実地調査研究の方法で遂行した本研究の成果は、期間中に公表できたものとして計5件の論文として結実させた。
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