研究概要 |
解剖後の人体由来試料保管のわが国における現状及び諸外国の制度を調査した。わが国では司法解剖後の人体由来試料保管について法規定の不備により,保管についての統一された基準が存在しないことが明らかになった。また,諸外国では解剖前の毒薬物スクリーニングが徹底していること,また臓器の管理や処分についても責任の所在が明確にされていることなどが示された。火葬中心のわが国においては一層人体由来試料保管の必要性が高く,諸外国のシステムを参考にして人体由来試料保管の法整備及び確実な保管システムの構築が必要であると考えられた。
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