• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

知的財産法における間接侵害の総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19730096
研究機関立教大学

研究代表者

上野 達弘  立教大学, 法学部, 准教授 (80338574)

キーワード著作権法 / 間接侵害 / 差止請求 / 寄与侵害 / 知的財産法 / カラオケ法理
研究概要

平成21年度は、知的財産法における間接侵害という本研究課題について、当初予定にしたがい、ドイツ法の研究を発展させつつ、わが国民法学における物権的請求権について研究を進めた。
まず、ドイツ法の研究に関しては、上野が平成21年9月よりまさにドイツ国ミュンヘンに所在するマックスプランク研究所に留学していることから、幸いにして極めて有益かつ重要な知見を得ることができた。実際のところ、ドイツでは、本件課題に関する詳細な論文が最新の雑誌上で多数公表されるなどしているばかりでなく、裁判例もヨーロッパ全体でさまざまに登場しており、生の議論を現場でリアルタイムに体感できている貴重な環境にあるといえる。しかも、いわゆる番組視聴サービスをめぐってわが国に蓄積されつつある事例および議論は、ドイツをはじめとするヨーロッパにおいても注目を集めており、これにより本件課題に関するインタラクティヴな研究の深化が可能となった。このように、ドイツ留学は、当初予想もしなかった大きな成果をもたらしたことは強調したい。
他方、民法学との比較研究に関しては、わが国民法学における物権的請求権をめぐる従来および最新の議論をフォローすることはもちろんのこと、比較法的観点から見たわが国民法の特殊性、とりわけ不法行為の効果としての損害賠償請求と物権的請求権としての差止請求に関して、その位置づけや現行法の制定経緯を含めて、その意義と問題を検討した。その結果、民法学の議論からは予想通り有益な示唆を多数得ることができ、知的財産法と民法学との総合的考察を目的とする本件課題の実戦に向けて重要な成果を得たものと認識している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Rethinking the Provisions on Limitations of Rights in the Japanese Copyright Act : Toward the Japanese-style "Fair Use" Clause2009

    • 著者名/発表者名
      Tatsuhiro Ueno
    • 雑誌名

      AIPPI Journal 07/2009

      ページ: 159-201

  • [雑誌論文] 未承認国の著作物と不法行為2009

    • 著者名/発表者名
      上野達弘
    • 雑誌名

      Law & Technology 45

      ページ: 60-71

  • [雑誌論文] 権利者複数の場合における権利行使2009

    • 著者名/発表者名
      上野達弘
    • 雑誌名

      法学教室 351

      ページ: 117-123

  • [学会発表] 応用美術の保護2009

    • 著者名/発表者名
      上野達弘
    • 学会等名
      著作権法学会
    • 発表場所
      一橋記念講堂
    • 年月日
      2009-05-16
  • [図書] 著作権法入門2009

    • 著者名/発表者名
      島並良・上野達弘・横山久芳
    • 総ページ数
      68-124,248-282
    • 出版者
      有斐閣
  • [備考]

    • URL

      http://www.rikkyo.ne.jp/web/uenot/list.html

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi