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2008 年度 実績報告書

初期近代ヨーロッパの絶対主義政治理論における古代政治学の継受の問題

研究課題

研究課題/領域番号 19730102
研究機関群馬大学

研究代表者

犬塚 元  群馬大学, 社会情報学部, 准教授 (30313224)

キーワード政治思想史 / 主権論 / 絶対主義 / 人文主義 / イギリス / 17世紀
研究概要

本年度は、16・17世紀の絶対主義思想・主権論における古代政治学の継受という問題について、特にジャン・ボダン、ロバート・フィルマー、トマス・ホッブズの3名の思想家に焦点を合わせて文献調査を実施した。本年度に実施した研究の中心は、一次史料め読解作業と、当該思想家および思想的コンテクストにかかわる研究史のサーヴェイ、文献収集である。
こうした本年度研究の成果は、必ずしも16・17世紀の絶対主義思想・主権論を直接の対象とするものではないが、『社会思想史研究』および『群馬大学社会情報学部研究論集』に発表した2本の論考に反映されている。それは、第一に、絶対主義、立憲主義、共和主義という思想系譜の境界線は不明確であって、それら系譜の異動・特質を測定するためには、高度に洗練された概念操作を必要とすること(『社会思想史研究』の論考はこの点を共和主義研究の観点から論証した。『政治思想研究』と『論座』に発表した小文は、書評という形式のなかでこうした点を指摘した)、第二に、初期近代の思想家にみられる、古代の政治システム・政治思想に対する態度を測定するためには、中世ヨーロッパの封建制の政治システムに対する評価を吟味する作業が不可欠であること(つまり、古代政治学の受容の様態を確定するためには、当該思想家が前提とした学説史.思想史をめぐる理解のみならず、古代以来の歴史一般をめぐる理解を解明する必要があること)、である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] ヒューム『イングランド史』のスコットランド史 : 1707年合同をめぐる歴史叙述の政治思想2009

    • 著者名/発表者名
      犬塚元
    • 雑誌名

      群馬大学社会情報学部研究論集 16

      ページ: 83-100

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 書評Neil McArthur, David Hume' s Political Theory : Law, Commerce, and the Constitution of Government2009

    • 著者名/発表者名
      犬塚元
    • 雑誌名

      経済学史研究 50-2

      ページ: 97-98

  • [雑誌論文] 拡散と融解のなかの『家族的類似性』 : ポーコック以後の共和主義思想史研究1975-20072008

    • 著者名/発表者名
      犬塚元
    • 雑誌名

      社会思想史研究 32

      ページ: 54-65

  • [雑誌論文] 大陸自然法学の復権のための戦略2008

    • 著者名/発表者名
      犬塚元
    • 雑誌名

      政治思想研究 8

      ページ: 326-327

  • [雑誌論文] Book ReviewJ. G. A. ポーコック『マキアヴェリアン・モーメント』2008

    • 著者名/発表者名
      犬塚元
    • 雑誌名

      論座 2008-8

      ページ: 316-317

  • [備考]

    • URL

      http://www.si-9unma-u.ac.jp/~politics/research/

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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