• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

明治初期の新聞による公論形成と東アジア国際秩序

研究課題

研究課題/領域番号 19730113
研究機関琉球大学

研究代表者

塩出 浩之  琉球大学, 法文学部, 准教授 (50444906)

キーワード自由民権運動 / ジャーナリズムと政治 / 東アジア国際鉄序 / 征韓論
研究概要

(1)1870年代に「征韓」と「民権」をめぐる急激な言論を展開し、政府から度重なる弾圧を蒙ったことで知られるジャーナル『評論新聞』について、データベース化を一つの中間目標に設定して分析した。その過程で、同ジャーナルが政府の処分で廃刊した後、発行元の集思社が『中外評論』『文明新誌』『草莽雑誌』といった同種のジャーナルを繰り返し発行し、そのたびに政府に処分されたことに着目し、集思社の言論活動全体を通観することの重要性を認識した。結果として、集思社の全刊行物の全記事を網羅した記事の総覧を作成したうえで、当該期の政治外交状況の動向をにらみつつ、論調や言論活動の形態の変化を分析した論文の執筆に到った。政府の言論政策との相互作用や、日朝関係の緊迫・緩和、士族反乱から西南戦争へといった状況の変化を、言論活動の重要な規定要因として指摘した。また、記事に「評」を付すという独特な言論のスタイルが、集思社ジャーナルの一貫した特徴だったが、署名の有無などは政府の規制に対応して変化したことを指摘した。
(2)1870年代の新聞(『日新真事誌』『東京曙新聞』『横浜毎日新聞』『東京日日新聞』『郵便報知新聞』など)を精読し、近隣地域との外交や領土問題に関する議論を中心に、論説、投書、建白書などの政論を整理収集した。次年度以降、史料収集を継続するとともに、(1)の成果とも比較・対照しながら、琉球・台湾所属問題や日朝国交刷新問題についての言論分析を行ってゆく。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 『評論新聞』ほか集思社刊行物記事総覧2008

    • 著者名/発表者名
      塩出 浩之
    • 雑誌名

      政策科学・国際関係論集(琉球大学法文学部) 10号

      ページ: 49-101

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi