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2007 年度 実績報告書

協働に対するネットワークのあり方について

研究課題

研究課題/領域番号 19730145
研究機関大阪府立大学

研究代表者

小林 創  大阪府立大学, 経済学部, 准教授 (10347510)

キーワード協調的行動 / チーム生産 / 情報の不完全性 / 長期的関係 / リーダーシップ
研究概要

本年度は,簡素なモデルを用いて,チーム生産に問題における協力的行動の発生がいかにして生まれるかについての理論的研究を二つ行った。一つは繰り返しゲーム理論を用いて,いかなる分配ルールが協調促進的かについて調べた。この研究は京都大学の関口格氏と和歌山大学の太田勝憲氏の協力をもとに遂行された。この研究によって,メンバーが将来における成果を重視する場合は,対称的な分配ルールが協調促進的であるのに対し,そうでない場合は能力の高いメンバーを優遇するような非対称的な分配ルールがむしろチームの成果を上げることになることを示した。
もう一つは,各メンバーが自発的に行動タイミングを決定できるチーム生産において,あるメンバーが他のメンバーに先んじて行動を起こすことがあるかについて調べた。これは,ある種のリーダーシップの発生にづいての理論的研究を意味,している。この研究において,メンハ-の物理的な特性が似かよっている場合に上記で述べた意味でのリーダーシップが発生することが証明された。この研究は神戸大学の末廣英生氏の協力によって遂行された。
第1の研究において,情報が非常に制約されているチーム生産問題で,協調的行動が生み出されやすい環境が分かった。特に上記研究は,実証分析等で従来言われてきた,法律事務所等のパートナーシップ型組織における賃金の平等性についての理論的説明を与えている。
第2の研究では,リーダ-が生まれると,チームの生産性が効率的な方向へと導かれることから,協働作業における生産性向上の仕組みとしてのりーダLシップめ機能が分かった。このことは,従来経済学において未開であづた組織におけるリーダーシップ研究の新たな展開を示唆している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 その他

すべて 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [学会発表] The Value of Collusion in Multimarket Contact2007

    • 著者名/発表者名
      UKobayashi, H.U and UK. Ohta
    • 学会等名
      DCコンファレンス・イン・ジャパン
    • 発表場所
      日本大学
    • 年月日
      2007-09-22
  • [学会発表] The Optimal Sharing Rules in Repeated Partnerships2007

    • 著者名/発表者名
      太田 勝憲
    • 学会等名
      DCコンファレンス・イン・ジャパン
    • 発表場所
      日本大学
    • 年月日
      2007-09-22
  • [備考]

    • URL

      http://kobauashihajime72.googlepages.com/

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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