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2010 年度 実績報告書

国際的視点からのピグー研究―貿易論・対外関係論・知的交流―

研究課題

研究課題/領域番号 19730152
研究機関弘前学院大学

研究代表者

本郷 亮  弘前学院大学, 社会福祉学部, 講師 (80382589)

キーワードピグー / 厚生経済学 / 国際貿易 / 戦間期 / イギリス / ケンブリッジ学派 / 金本位制 / 大衆社会
研究概要

本研究(国際的視点からのピグー研究)の第4年目にあたる平成22年度の成果は、およそ以下の3点に整理される。
第1に、ピグー厚生経済学の初めての体系書である『富と厚生』(1912年)に主に依拠しながら、非イギリス経済学者(ヨーロッパ大陸各国やアメリカの経済学者)がピグーに与えた影響を精査した。その結果、課税論・社会保障論・独占論・貨幣論などの非常に多くの分野において、そのような影響が顕著に存在することが具体的に判明した。これは、従来のピグー研究ではまったく看過されてきた点である。
第2に、貨幣論に関するピグーの有名な論文「法貨の交換価値」(1923年)の邦訳をおこなった。その訳者解題で述べたように、同論文は、ピグーのマクロ経済理論を研究するさいの基本文献であり、またアメリカ人経済学者であるI.フィッシャーからの強い影響を明確かつ具体的に示しているが、残念ながらこれまで邦訳がなかった。
第3に、上述の『富と厚生』(原書本文488頁)の全訳をおこなった。すでに平成22年秋に研究成果公開促進費(科研費)を申請済みであり、同書の出版百周年に合わせ、その邦訳書を2012年に名古屋大学出版会から公刊する予定である。この邦訳および訳者解題によって、ピグー厚生経済学が多くの非イギリス人経済学者の影響を受けながら(また諸外国の先駆的な経済政策・社会政策などを参考にしながら)形成されたという事実は、明確かつ具体的に論証されることになる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] ピグー「法貨の交換価値」(1923年)-邦訳と解説-2010

    • 著者名/発表者名
      本郷亮
    • 雑誌名

      弘前大学経済研究

      巻: 第33号 ページ: 98-114

    • 査読あり
  • [図書] 経済学のエピメーテウス-高橋誠一郎の世界をのぞんで-(丸山徹編著)2010

    • 著者名/発表者名
      本郷亮
    • 総ページ数
      213-41(433)
    • 出版者
      知泉書館
  • [備考]

    • URL

      http://www2s.biglobe.ne.jp/~hongo/ac/

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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