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2007 年度 実績報告書

新しい景気指標を作成するための計量モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 19730157
研究機関千葉大学

研究代表者

大鋸 崇  千葉大学, 法経学部, 准教授 (50326005)

キーワード経済統計学
研究概要

景気変動の計量モデル化に主眼を置き研究を行った。特に、内生的に決定される景気の山谷を計量モデルにどのように内包するかが課題となった。『ベイズ計量経済学的に景気を捉える』では、景気変動の計量モデルについて、先行研究のサーベイを行った。近年の時系列分析におけるベイズ統計学の利用は不可欠となり、必要な研究であった。
『景気変動の上昇・下降期における非対称性の検出』では、マルコフ切替モデルを用いて、景気変動をモデル化し、景気の山谷付近における統計的性質についての研究を行った。この研究では、従来の単純なマルコフ切替モデルではなく、新たにNBER方式の景気の山谷の決定法をモデルに内包させることにより、独自性を出している。
『Estimation of asymmetry in bull and bear markets』は、上記の研究で得られた知見に基づき、株式市場の価格の上昇期(bull market)と下落期(bear market)の統計的性質の際についての分析を行った。この研究では、新たにマルコフ切替GJR-tモデルを提案している。
『パレート分布を用いた経済格差の検定』では、所得分布に注目し、先行研究では行われてこなかった、経済格差が広がったかどうかの検定を行うための統計量を提案した。この分析によると、2000年までは格差は拡大し、その後、格差は縮小傾向にあることが検定により示され、新しい結果であるといえる。
『景気指標作成における個別系列の構成比率についての分析』では、CIにおける、最適な構成比の決定について研究を行った。この研究では、正準相関分析という手法を用いることにより、鉱工業生産系CIと消費CIを採用系列の中から作成し、なぜ、CIによる2007年の景気は、バブル期よりも良いのかという疑問に答えた。結論として、従来のCIは、鉱工業生産系の採用系列を反映するものとなっていることが示された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 景気変動の上昇・下降期における非対称性の検出2008

    • 著者名/発表者名
      大鋸崇・大屋幸輔
    • 雑誌名

      千葉大学経済学会working paper series #03E040

      ページ: 1-13

  • [雑誌論文] ベイズ計量経済学的に景気を捉える2007

    • 著者名/発表者名
      大鋸 崇
    • 雑誌名

      景気動向指数の改善及び新たな参考指標等に関する調査報告書

      ページ: 73-88

  • [学会発表] 景気指標作成における個別系列の構成比率についての分析2008

    • 著者名/発表者名
      大鋸崇・大屋幸輔
    • 学会等名
      景気循環日付研究会佐賀コンファレンス
    • 発表場所
      KKR山口あさくら
    • 年月日
      2008-03-17
  • [学会発表] パレート分布を用いた経済格差の検定2008

    • 著者名/発表者名
      西埜晴久・各務和彦・大鋸崇
    • 学会等名
      金沢コンファレンス「複雑現象のモデル化と統計理論的発展」
    • 発表場所
      金沢大学サテライトプラザ
    • 年月日
      2008-03-03
  • [学会発表] Estimation of asymmetry in bull and bear markets2007

    • 著者名/発表者名
      大鋸崇・大屋幸輔
    • 学会等名
      2nd Japanese-European Bayesian Econometrics and Statistics Meeting
    • 発表場所
      The National Bank of Hungary
    • 年月日
      2007-08-27

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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