株価収益率の非対称性は、70年代後半ごろから知られるようになった。この現象は、当期の株価収益率の下落が、次の期のボラティリティの増加につながることから、リバレッジ効果と呼ばれている。 過去の研究では、ボラティリティの非対称性とリバレッジ効果が曖昧になっていた。この研究では、非対称性を詳しく分類しなおし、リバレッジ効果を適切に位置づけした。 この分類に基づいて、様々な非対称ボラティリティ・モデルの比較検討を行った。実現ボラティリティのデータを使って実証分析を行ったところ、リバレッジ効果が変動するというよりは、複雑な非対称性が存在することが明らかになった。
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