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2008 年度 実績報告書

日本における教育の不平等および教育を通じた世代間所得移転に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19730168
研究機関新潟大学

研究代表者

北條 雅一  新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (30362601)

キーワード教育 / 所得移転 / 不平等
研究概要

教育を通じた親から子どもへの世代間の所得移転について研究を実施した。具体的には、独自に実施した家計調査のデータを用いて、子どもの教育水準に影響を及ぼす要因を特定することを目的とした実証分析をおこなった。
世代間所得移転の代表例は、遺産や生前贈与といった金融資産・実物資産の移転であるが、親による子どもの教育投資も世代間の所得移転をもたらす可能性がある。本研究では、教育を通じた親から子どもへの世代間所得移転について、アンケート調査をもとに実証分析をおこなった。本研究の特色は、子どもが通った学校の設置者(国公立・私立)を区別し、私立学校に通うことが子供の最終学歴に及ぼす影響を分析している点である。
実証分析の結果、一人っ子の子どもはきょうだいがいる子どもに比べて大学進学確率が高くなること、兄の存在が大学進学確率を低下させること、私立学校に通うことによる大学進学確率の上昇効果は女子のみに確認され、さらにその効果は中学・高校と私立学校に通う場合に限定されること、が明らかとなった。私立学校進学による大学進学確率の上昇効果が小さいことは、子どもを私立学校に通わせることを通じた親から子どもへの世代間所得移転が限定的であることを示唆している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 日本の教育の不平等-教育ジニ係数による計測2008

    • 著者名/発表者名
      北條雅一
    • 雑誌名

      日本経済研究 59

      ページ: 66-82

    • 査読あり
  • [図書] 『世帯内分配と世代間移転の経済分析』(第4章「教育を通じた世代間所得移転」の執筆を担当)2008

    • 著者名/発表者名
      チャールズ・ユウジ・ホリオカ・財団法人家計経済研究所編
    • 総ページ数
      176
    • 出版者
      ミネルヴァ書房

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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