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2008 年度 実績報告書

海上輸送産業における市場構造と価格形成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19730171
研究機関福井大学

研究代表者

手塚 広一郎  福井大学, 教育地域科学部, 准教授 (90323914)

キーワード応用経済学 / 交通経済学 / 海上輸送産業 / 定期船市場 / 不定期船市場 / スポット価格 / 先物 / 先渡し価格 / アライアンス
研究概要

本研究は, 海上輸送産業における「定期船市場」および「不定期船市場」の双方を対象として市場構造と価格形成の関係についての検討を行う. 第一に, 寡占的とされる「定期船市場」では海運同盟やアライアンスなどのような企業間の協調行動がある一方で, 米国の改正海運法の施行などのような競争促進政策も導入されている. そこで, これらの点が価格形成にどのような影響をあたえたかという問題を取り上げる. 第二に, 完全競争的とされる「不定期船市場」において, 船主や用船者の戦略的な行動が結果としてスポットおよび先物/先渡し(Fright Forward Agreement)の価格形成に与える影響に焦点を当てる.
第一点に関して, 本年度も昨年度から継続して, 資本資産評価モデル(CAPM)のβと市場の競争的な環境との関係をモデルの上で表現したうえで, わが国の定期船市場を対象に時変的なβを推定しその観察を行った. この成果については, 2008年10月に日本海運経済学会にて報告し, その成果を論文として作成し, 投稿した. また, 上記の枠組みを我が国のガス事業にも同様の枠組みを適用して分析を行い, その成果を公表した.
第二点に関しては, 手塚・石坂(2006)およびTezuka, Ishizaka and Ishii(2006)によるスポット運賃と先物価格の形成モデルを援用して先物カーブを作成した. この成果は, 昨年8月に海外の専門誌に投稿された. 現時点では(2008年4月), 査読者からの修正要求に基づき, 論文の修正を行っているところである. また, あわせて, ゲーム論の枠組みを用いたスポット運賃の形成モデルを作成し, その成果を昨年度IAME(国際海運経済学会)コンファレンスにて報告を行った. 現在, この成果を専門誌に投稿する予定である.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 航空産業における安全性の確保と市場の評価〜イベントスタディによるアプローチ〜2009

    • 著者名/発表者名
      手塚広一郎・浅井義裕・大浜賢一朗
    • 雑誌名

      福井大学教育学部紀要第III部社会科学 64

      ページ: 129-139

  • [学会発表] 港湾の整備・運営とガバナンス-所有, インセンティブ, および競争-2008

    • 著者名/発表者名
      手塚広一郎
    • 学会等名
      日本交通学会関東部会 日本海運経済学会関東部会共催
    • 発表場所
      大東文化大学
    • 年月日
      2008-12-02
  • [学会発表] わが国の定期船市場における競争環境の変化と市場リスクへの影響2008

    • 著者名/発表者名
      手塚広一郎
    • 学会等名
      日本海運経済学会
    • 発表場所
      関西大学
    • 年月日
      2008-10-18
  • [学会発表] Strategic Behaviour and the determination of spot Prices in shipping freight markets2008

    • 著者名/発表者名
      K. Tezuka and M. Ishii
    • 学会等名
      International Association of Maritime Economists 2008 conference
    • 発表場所
      Dalian Maritime University, 中国
    • 年月日
      2008-04-02
  • [図書] 「株式市場にみる都市ガス産業の変化」竹中康治編『ガス産業の総合分析』第8章2009

    • 著者名/発表者名
      手塚広一郎
    • 総ページ数
      171-191
    • 出版者
      NTT出版

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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