環境R&Dと低公害型社会基盤形成のための競争政策についての理論・実証研究

2009 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 19730178
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 応用経済学
• 研究機関: 広島大学
• 研究代表者: 大内田 康徳 広島大学, 大学院・社会科学研究科, 准教授 (40321517)
• 研究期間 (年度): 2007 – 2009
• キーワード: 環境R&D / 寡占市場 / 競争政策 / 投資 / ゲーム理論

研究概要

本研究では環境規制と環境研究開発の分析を行い次の結果を得た。(1)政府に排出税率のコミットメント能力がない場合、共同研究開発カルテルが最も高い利潤をもたらす。社会厚生の観点では企業数が少ない場合か投資費用の効率性が高い場合に共同研究開発カルテルが社会的に望ましい。投資水準については協力投資の場合に限り社会的最善の水準を超える場合がある。(2)上流型排出権取引の下では財市場が完全競争的であっても独占的競争状態であっても初期配分の減少による石油消費量の抑制には限界がある。

研究成果

• [雑誌論文] 上流・下流産業における排出権制度の経済分析 (2010)
  • 著者名/発表者名: 大内田康徳, 細江守紀
  • 雑誌名: 応用経済学研究(日本応用経済学会) 3巻 ページ: 27-45
  • 査読あり
• [雑誌論文] 排出税政策と企業の課税回避行動および排出削減投資 (2008)
  • 著者名/発表者名: 大内田康徳
  • 雑誌名: 地域学研究(日本地域学会) 37巻4号 ページ: 959-978
  • 査読あり
• [学会発表] 上流・下流経済と排出権市場 (2009)
  • 著者名/発表者名: 大内田康徳
  • 学会等名: 日本地域学会第46回(2009年)年次大会(広島大学)
  • 発表場所: 東広島市
  • 年月日: 2009-10-11
• [学会発表] 上流・下流産業における排出権制度の経済分析 (2008)
  • 著者名/発表者名: 大内田康徳
  • 学会等名: 日本応用経済学会2008年春季大会(熊本学園大学)
  • 発表場所: 熊本市
  • 年月日: 2008-06-07
• [学会発表] The Organization of Environmental R&D in an Oligopoly under Emission Tax (2007)
  • 著者名/発表者名: 大内田康徳
  • 学会等名: 日本オペレーションズ・リサーチ学会九州支部第2回講演会・研究会(九州工業大学)
  • 発表場所: 北九州市
  • 年月日: 2007-10-20
• [図書] 応用経済分析IIsna・経済成長・環境 (2009)
  • 著者名/発表者名: 大内田康徳
  • 総ページ数: 121-142
  • 出版者: 勁草書房