本研究は日本貿易振興会アジア経済研究所の「東アジア国際産業連関表」を主なデータソースとして、「東アジアリンクCGEモデル」を開発し、東アジアの経済協力に関してさまざまな角度から政策シミュレーション分析を行い、その効果を実証的・定量的に把握し、分析しようとするものである。3年間の研究を通じて4件の学術論文、8件の学会報告という研究成果を生み出した。モデルによる貿易自由化のシミュレーションにより東アジア各国の比較優位産業が明らかになり、各国の経済厚生に与える影響も数量的に把握できた。また、ラムゼイ型最適動学モデルの数値解法について、GAMSソフトを用いて非線形計画問題及び混合相補性計画問題による二つの解法を提示した。
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