1.理論研究"A Welfare Analysis of Predatory Trading"をまとめた。本研究では市場参加者全てがrationalであるとき、情報トレーダーに市場操作をするインセンティブがあるのか、また市場操作の可能性に対するどのような規制が社会厚生を高めるのか、考察した。論文は、2008年3月に京都大学にて開催されたDaiwa Young Researchers' International Workshop on Financeという国際会議で報告した。本論文は東京証券取引所においてMSCB発行前後に市場操作が行われた可能性があるのか、市場操作が行われた可能性がある市であれば、東証はどのような規制をすべきなのか示唆を与える点で、科研費による研究「流動性ショックが証券市場に与える影響」の一部をなす。 2.東京証券取引所から全上場銘柄のティックデークを取得し、本データの基本統計量を算出するプログラムー組んだ。20年度より先行研究を参考に、本格的な分析を進めて生きたい。 3.2007年9月に英国University of Essexにて開催されたNew Trends in Comptational Finance and Economicsに参加した。ティックデークがどのように実際の投資に活かされているしか、実務家から話を聴くことができ、有意義であった。
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