研究課題
若手研究(B)
本研究では、従来は産業革命の「周辺」と思われてきた地域における着実な資本主義化を実証することにより、産業革命が時間差を伴いつつも日本経済を貫く現象であることを示すことを目的とした。そのため、具体的には新潟県を事例に、蚕糸業(養蚕業および製糸業)・金融業の展開を地域経済と関連づけて検討し、さらにそれを石油産業と地域経済の関係と比較検討した。その際、『日鑑』『貸附金元帳』『荷為替手形元帳』などの銀行の一次史料、中野重孝家文書、愛知大学所蔵の大正期日本石油産業史関係資料など、従来ほとんど利用されていない一次史料を中心とした膨大な史資料を利用した実証研究を行った。そして、そこで解明した個別研究の積み重ねを通じて、日本における資本主義経済システムの定着過程を、その中心ではなく周辺とされる新潟県のような地域を事例に実証することによって、明らかにすることができたと考えている。
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