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2008 年度 実績報告書

20世紀初頭におけるイギリス金融機関の企業統治と経営戦略

研究課題

研究課題/領域番号 19730236
研究機関山口大学

研究代表者

古賀 大介  山口大学, 大学院・東アジア研究科, 准教授 (50345857)

キーワードイギリス / 金融史 / 株式銀行 / 20世紀初頭 / 海外業務
研究概要

本年度は、まず、研究テーマに関する新たな手がかりを探るべく、これまで収集したロイズ銀行・ミッドランド銀行関係資料の中から、各銀行で絶大な影響力を持った頭取たち(ロイズ銀行バッサースミスVassar-Smithとミッドランド銀行ホールデンHolden)の第一次大戦前後の日記等を分析した。20世紀初頭には両銀行とも幾多の銀行合同を経て巨大銀行となっていたが、日記からは両頭取が、それぞれ人事面における行内調和と、新銀行をリードする中間幹部職員育成に注力する姿が浮かび上がった。中でも、バッサースミスの日記やその関連資料には、終身雇用型労務管理を示唆するものや大卒行員採用計画など、その後の銀行経営や企業統治にも深く関わると思われる新たな展開がみられた。本研究ではこの点を更に掘り下げるべく、ロイズ銀行資料室に再び赴き、採用や行員キャリアに関する資料を新たに収集してきた。
また、本年度は労務管理的視点の外に、業務内容にみる20世紀初頭の新たな展開として株式銀行の海外業務に注目した。ダーラム大学ミキ教授が指摘するように、20世紀初頭に構築された株式銀行と海外銀行のネットワークは、ロンドン・シティの国際金融センターとしての地位・競争力を高めたが、第一次大戦前のその実態については未だ不明な点が多い。本研究では、今年度、ロイズ銀行とウエストミンスター銀行(ロイヤルバンクオブスコットランド所蔵)の海外業務関係の資料を新たに収集し、これらを基に、20世紀初頭における株式銀行の新たな主要営業部門となった海外業務の実態解明に着手した。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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