| 研究概要 |
昨年度末の資料調査において入手した, 1873〜1919年までのスイスとフランスのオート=サヴォワにおける関税フリー・ゾーンとの問の免税品の貿易統計の分析をおこなった。その成果の一部について, 2008年ドイツ資本主義研究会において「世紀転換期スイスにおけるフランス・北サヴォワの関税フリー・ゾーンからの輸入に関する-考察-連邦関税局所蔵貿易統計の分析を中心に-」という題目で報告をおこなった。この内容に関する追跡調査のため, 2008年8月11日から8月27日まで、スイスのジュネーヴ, ベルン, フランスのアヌシーにおいて史料収集をおこなった。帰国後は, 集めた史料の分析をおこない, 19世紀末から20世紀初頭までのジュネーヴにおける家畜の需要とオート=サヴォワのフリー・ゾーンからの家畜の供給に関する研究をおこなった。その成果として2008年11月15日にフランス経済史研究会において「19世紀末〜20世紀初頭北サヴォワとジュネーヴの家畜取引-1892・93年のスイス連邦法令に対する食肉業者の苦情と93年の北サヴォワ・フリー・ゾーン市町村アンケートの結果の考察を中心に-」というタイトルで報告した。また, 2009年3月28日には経済空間史研究会において「19世紀末〜20世紀初頭におけるジュネーヴと北サヴォワの家畜取引-都市化・関税戦争・技術確信が国境地域の経済におよぼした影響についての-考察」というタイトルで報告。現在, 同タイトルでの論文を執筆, 投稿準備中である。
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