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2007 年度 実績報告書

日英労務管理比較史

研究課題

研究課題/領域番号 19730240
研究機関諏訪東京理科大学

研究代表者

平尾 毅  諏訪東京理科大学, 経営情報学部, 講師 (50361861)

キーワード年功賃金 / 仕事別賃金 / 職能給 / 能力主義管理 / 企業内教育 / 配置転換
研究概要

本研究の目的は、高度成長期の松下電器において導入された仕事別賃金の特徴を明らかにするとともに、それが同社の人事労務管理制度にどのような影響を与えたのかを明らかにすることである。
「仕事別賃金」とは松下電器における呼称であり、その導入は松下労組の提案により実現したものであった。その賃金制度の目指すところは「同一労働同一賃金」の原則の基づく職務給であったが、導入過程において年功と能力差を加味する本給幅が導入された。したがって、その運用方法は、日本の人事労務管理制度の特徴とされる能力主義管理と理解されるものであった。
しかし、仕事別賃金の導入過程において明確化された仕事の格付けは、人事管理の構成要素である教育訓練、昇進および配置転換を結びつけ、人事労務管理制度の体系化の途を拓くものであった。すなわち、仕事の格付けがその仕事に必要とされる技能や経験などの基準を提供することで、教育訓練の内容や職場におけるフィードバックの明確化、さらには自己申告による異動事由の明確化も促進された。これは高度成長期における松下電器の事例から、情報的資源としてのヒトを活用する仕組みがどのようにして作られたかを考察する上で意義があるといえよう。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 松下電器における仕事別賃金の導入とその意義2008

    • 著者名/発表者名
      平尾 毅
    • 雑誌名

      戦後日本における企業経営の変容-高度成長期を中心に- 3

      ページ: 34-54

  • [学会発表] Japanese Labour Management System after WWII: Impact of 'Job-Based Payment' at Matsushita Electric Industrial Co. Ltd2008

    • 著者名/発表者名
      平尾 毅
    • 学会等名
      Asia-Pacific Economic and Business History Conference
    • 発表場所
      University of Melbourne
    • 年月日
      2008-02-14

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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