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2007 年度 実績報告書

産業集積における協働とイノベーション発生のメカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 19730273
研究機関日本福祉大学

研究代表者

秋庭 太  日本福祉大学, 福祉経営学部, 講師 (00340282)

キーワード産業集積 / ネットワーク / 地域企業 / 場 / イノベーション
研究概要

本年度は、研究計画の通り、産業集積内部ではない、市場関係者に対する調査を実施した。調査対象は大規模小売ではなく、小規模でかつ、近年の鯖江の好業績企業と関連の深い高級品を中心とした品揃によって成長を実現している比較的小規模の店舗関係者である。
現在、調査データの整理中であるが、産業集積内部のメーカー関係者と市場関係者の状況認知の違い、および商品に対する評価の違いが如実に表れる結果となっている。技術的評価に偏る傾向の強いメーカーに対して、市場関係者の評価はかなり異なった価値軸におかれている。このギャップをうまく埋めることのできている企業が、近年業績を伸ばしていると言える。
また、集積内のなかでも、個人個人の認知範囲はそれほど広いものではなく決して集積全体として機能しているわけではないことがわかってきている。これは従来のフレキシブルな分業と協業を前提としてきた比較的楽観的な産業集積論に対し一石を投じる可能性が高い研究結果である。産業集積はパスディペンデントな結果として集積しているが、その強みや機能は、集積内に立地していることのみに大きく依存するものではない可能性も指摘できる。
また、災害や市場環境の変化によるリスクを回避するため、東海地窯業産業へのコンタクトおよび北海道のIT産業集積への調査準備を開始している。同様に北海道地域の市民活動団体の集積への調査を開始している。これは非営利の分野で比較的情報の流通が期待しやすい市民活動の分野におけるノウハウの流通がどのようになっているかに注目している。産業集積の事例と対比することによって、集積のダイナミズムの解明が期待される。
また産業集積についての本人の過去の業績をまとめ直し、新しいデータセットと手法によって再検討した論文を発表した。都市部におけるネットワーキングについて産業集積への示唆につながる研究発表も実施している

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 中小企業の製品開発活動と地域ネットワーク -諏訪・岡谷地域と東大阪地域の事例研究-2008

    • 著者名/発表者名
      平本健太・相原基大・秋庭太
    • 雑誌名

      經濟學研究(北海道大学) 57(4)

      ページ: 105-126

  • [学会発表] ビジネスモデル構築における外部協力者の関係性2007

    • 著者名/発表者名
      秋庭太・内田純一
    • 学会等名
      日本ベンチャー学会 第10回全国大会
    • 発表場所
      青山学院大学
    • 年月日
      2007-11-18

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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