研究課題
若手研究(B)
本研究では、消費者の自己表現の一手段としてブランドが役立つという、ブランドの自己表現的機能を追求していく。基本的に、一度の自己表現で自分にとって望ましい自己を100%表現することは不可能であり、しかしながら実際に表現した自己と理想の自己とのギャップがあるからこそ更なる自己表現につながる、という自身の仮説を理論的、実証的に検証することが目的である。これまでの自身の研究で、自己表現には他者に対する自己表現である「自己呈示」という面と、自分自身に対する内部志向的で自己完結型の「内的自己表現」という2側面があるという着想に至った。上述の仮説は、この自己表現の2側面を前提として成り立つものである。他方、ブランドで自己表現を行うのは消費者だけではなく、提供する側(企業)も自社の提供物であるブランドにより自己表現を行っていると考えられる。これら全てを含めてこそブランドの自己表現的機能であるといえる。理論的、実証的に、前述したブランドの自己表現的機能、消費者の自己とブランドが共に進化していくプロセスを探求することが本研究の目指すところである。
すべて 2007
すべて 雑誌論文 (1件)
横浜市立大学社会科学系列 第58巻,1,2,3合併号