研究概要 |
本年度は, 日本の家庭用テレビゲームソフトの製品開発についての実態を明らかにするために, 1984年から1994年までに発売された任天堂のファミリーコンピュータ用ソフトに関する全数調査によって得られた「特定の家庭用テレビゲーム機(プラットホーム)向けに開発されたソフトは, 他のプラットホームに向けて同時に供給されていない」という発見事実に対して, なぜそのような製品開発の実態が一般的であるのか, さらに, このような製品戦略が企業に有利な結果(利潤)をもたらしているのかについてさらなる理論的な検討を行った. 研究成果は, 2008年9月5日にToulouse School of Economicsで開催されたThe 35nd Conference of the Europem Association for Research in Industrial Economicsで, "Platfbrm Strategy of Video Game Software in Japan, 1984-1994 : Theory and Evidence"という論題で成果を報告した. 他方で, 1994年から1996年までに発売された主要な家庭用テレビゲーム機用ソフトに関する全数調査を行い, ソフトメーカー各社がソフトを発売する際, 当該ソフトの供給先として代替的な複数のプラットホームのなかからある特定のプラットホームを選択する意思決定行動について実証的な検討を行った. 研究成果は, 2008年12月3日にSydney Oiympic Parkで開催されたAustralian & New Zealand Marketing Academy Conference2008で, "Network Structure of Video Game Software in Japan : Some Empirical Results"という論題で成果を報告した.
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