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2007 年度 実績報告書

意思決定と管理会計・原価計算システムの役割期待に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19730302
研究機関大分大学

研究代表者

片岡 洋人  大分大学, 経済学部, 准教授 (40381024)

キーワード意思決定範囲・概念の拡大 / 意思決定者の拡大 / プロセスの可視化 / ミクロ・マクロ・ループ / 自律的組織 / 市場と組織の相互浸透 / ABC / 因果関係
研究概要

本研究では、まず自律的組織における意思決定問題やコントロール、そしてプロセスの可視化についての論点を整理し、それらの有効性を明らかにしたいと考えている。さらに、意思決定環境の変化との関連で原価計算に求められる役割期待(プロセスの可視化、活動別増分原価情報の提供、およびミクロ・マクロ・ループ)についても、文献研究および事例研究を通じて十分な検討を行う。
本年度はとくに、会計的なミクロ・マクロ・ループに着目した。自律的組織では、トップ・マネジメントから中級管理者、現場管理者のみならず現場作業員に至るまでの各階層で様々な種類の意思決定が行われている様子を観察できる。そして、各組織構成員は自ら考え、行動・作業している。これは、現代の企業組織における意思決定の範囲・概念が拡大したのと同時に、意思決定をする人々の範囲が拡大したことを意味している。このような意思決定環境の変化に伴い、自律的組織における様々な意思決定を支援するべく原価計算に求められる役割期待が変化していることを指摘できる。
また、従来の継続的改善活動を支援するための会計システムの不備や、トヨタにおける原価管理の進化について取り上げ、各種の意思決定を行う現場に財務情報を提供するためには、因果関係を追究した精緻で正確な原価計算システムが不可欠であることも明らかにしている。しかし、ただ日々の活動そのものや微細な改善活動の効果を測定することができるだけではなく、さらに原価計算システムは重層的なミクロ・マクロ・ループを有するトータル・システムの一翼を担うように構築される必要がある。これによって、全員参加の経営を促して組織を活性化させることにも貢献できる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 自律的組織における意思決定の多様化と原価計算2007

    • 著者名/発表者名
      片岡洋人
    • 雑誌名

      会計プログレス 8

      ページ: 49-62

    • 査読あり
  • [学会発表] 継続的改善活動におけるABCの適用:因果関係分析に関連して2007

    • 著者名/発表者名
      片岡洋人
    • 学会等名
      原価計算研究学会
    • 発表場所
      慶應義塾大学
    • 年月日
      2007-10-21

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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