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2008 年度 実績報告書

意思決定と管理会計・原価計算システムの役割期待に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19730302
研究機関明治大学

研究代表者

片岡 洋人  明治大学, 専門職大学院・会計専門職研究科, 准教授 (40381024)

キーワード意思決定 / 工事進行基準 / プロセスの可視化 / ミクロ・マクロ・ループ / 自律的組織 / 市場と組織の相互浸透 / ABC / 因果関係
研究概要

本研究課題では、まず自律的組織における意思決定問題やコントロール、そしてプロセスの可視化についての論点を整理し、それらの有効性を明らかにしたいと考えている。さらに、意思決定環境の変化との関連で原価計算に求められる役割期待(プロセスの可視化、活動別増分原価情報の提供、およびミクロ・マクロ・ループ)についても、文献研究および事例研究を通じて十分な検討を行っている。
とくに平成20年度は、会計的なミクロ・マクロ・ループに着目し、財務会計と管理会計との整合性と結合部分について検討した。管理会計と財務会計との整合性を分析することは、会計的なミクロ・マクロ・ループを構築する上で大きな意味をもつ。例えば長期請負工事契約下で工事進行基準を適用する場合には、個別原価計算に進捗度の概念が不可欠であることを指摘し、活動基準原価計算(ABC)を用いた活動基準分析による戦略的マネジメントの必要性を明らかにした(『会計論叢』に公表済)。
その他、外国文献において、自律的組織に関する議論およびそのマネジメントに適切なミクロ.マクロ・ループに関する議論を精査した。中でもSimons(1990)およびOldman & Tomkins(1999)の見解によると、より厳しい経営環境の下では、企業家的な戦略を策定・実施している自律的組織のような組織が有効に機能することが主張されていた点は、大変興味深い。しかしながら一方では、ミクロ・マクロ・ループに関する議論が欠如していたことも指摘できる(平成21年度中に2編が刊行予定)。今後も適切なミクロ・マクロ・ループを形成するための試案を模索する必要があるといえる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 長期請負工事契約における戦略的マネジメント試案 : ABCと工事進行基準2009

    • 著者名/発表者名
      片岡洋人
    • 雑誌名

      明治大学専門職大学院会計専門職研究科『会計論叢』 4

      ページ: 91-108

    • 査読あり
  • [学会発表] 原価計算対象の進化に関する-考察 : customer-orientedviewへの重点のシフト2008

    • 著者名/発表者名
      片岡洋人・岡田幸彦
    • 学会等名
      日本会計研究学会(第67回大会自由論題)
    • 発表場所
      立教大学
    • 年月日
      2008-09-10
  • [学会発表] 長期請負工事へのABCの適用-工事進行基準に関連して-2008

    • 著者名/発表者名
      片岡洋人
    • 学会等名
      日本管理会計学会(2008年度全国大会自由論題)
    • 発表場所
      甲南大学
    • 年月日
      2008-08-30

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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