研究概要 |
今年度は、胡丹(2003, 2004, 2005, 2007, 2008)の研究成果に踏まえ、さらに具体的に下記の2点に取り組んできた。第1に、特にドイツ企業の国際会計基準に基づく財務諸表数値とドイツ会計基準に基づく財務諸表数値をセレクト・入手し、財務情報の有用性という観点から、国際会計基準とドイツ会計基準の差異について分析を行った。この点については、「ドイツのIFRS導入とその実証的証拠」という論文をまとめ、日本会計研究学会中部部会第122回大会で発表した。第2に、今回の科研費(2007年-2010年)の成果の一部分を積極的に本(分担執筆)などの執筆によって、公表することに努めた。たとえば、「収斂化(convergence)に関するさらなる理論的整理・再考をし、会計基準のグローバル化を証券市場の発展・グローバル化の動きと連動しつつ把握」という視点から執筆した章を『財務会計のイノベーション』(中央経済社)に掲載した。
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