インタンジブルズの管理に向けて管理会計、とくに管理会計情報がどのような役割を果たしうるかについて文献研究を主体として行っている。当初の予定では実態調査を行う予定であったが、調査予定であったリサーチサイトの都合で調査ができなかった。そのため、文献研究を主体として行い、また関西や関東の研究会における報告でできる限り実務家がらめ質問・コメントを受けることで実務に関連する示唆を得ている。 研究内容としては、とくに本年は研究開発活動(および関連活動)について管理会計がこれまでどのような貢献を行ってきたのかを時系列的に考察し、従来の原価企画や研究開発の予算管理等だけでなく、研究開発活動におけるイノベーション能力そのものの評価に向けて管理会計情報が必要になりつつあるという現状について考察した。その上で、管理会計情報自体も、従来め財務情報だけでなく、非財務情報も含めて意思決定・業績評価を行うことが必要であると結論付けた。また、その際に有用な管理会計ツールとしてバランスト・スコアカードおよびバリュー・チェーン・スコアボードの利用が考えられることを主張した。研究については日本会計研究学会全国大会で発表し、その成果を論文としてまとめている中途である。
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