研究課題
本年度の成果として、主に3つ挙げることができる。第一に、2006年度に行われた生活クラブ生協北海道組合員に対するアンケート調査について、基礎的なデータ解析をまとめることができたことである。成果については報告書を作成、同時にホームページ上で公開も行っている。また、これを基礎として、組合員歴・就業形態・加入形態・役職経験などを説明変数として、組合員の異質性についての有益な知見を多数得ることができた。その成果は学会報告(加入形態の差異による違いに関する研究)での発表につながっている。第二に、役員・委員データベースの基礎的入力が終了したことである。大まかな傾向として、都市の中心と郊外では委員構成にかなりの違いがみられる(郊外の方がしっかりとした組織づくりが可能になる一方で、人の流動性が低くなる傾向)こと、総体として、年度を経るごとに委員の新規リクルートがどの地域でも難しくなっていくことなどが見出された。しかしながら、解析についてはまだ十分なものになっておらず、次年度以降の大きな課題となる。第三に、これらに加え、本年度から市民セクター政策機構主催の「<社会運動としての協同組合>再考」プロジェクト研究会への参加を通じて、他地域、特に先行地域である首都圏との比較でさまざまな知見の析出に関する可能性を見出すことができた。生活クラブとしての同型性だけでなく、地域ごとの異質性に着目することによって、さらなる有益な知見を獲得する可能性を見出すことができたといえよう。
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舩橋晴俊/石坂悦男編, 『公共圏の創成と規範理論の探求 現代的社会問題の実証的研究を通して 2007年度科学研究費補助金論文集』
ページ: 43-57
西城戸誠/角一典編, 『2006年度 生活クラブ生協北海道に関する調査報告書』
ページ: 21-31
ページ: 32-56
http://www.asa.hokkyodai.ac.jp/research/staff/kado/gyouseki.htm