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2008 年度 実績報告書

芸術音楽の社会的価値に関する歴史社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19730326
研究機関立命館大学

研究代表者

宮本 直美  立命館大学, 文学部, 准教授 (40401161)

キーワード音楽社会学 / 歴史社会学 / 文化社会学 / 文化政策
研究概要

平成20年度はまず第一に、前年度からの研究領域である文化政策面での考察を進めた。芸術文化への公的支援を求める文化政策論が多い中、その支援自体がジャンルの価値形成に寄与する公的承認の機能についての論考を論文として公表した。また、欧米の最近の研究成果に基づき、芸術音楽のビジネス化の可能性についても指摘した。これらの問題は芸術音楽研究においても、ポピュラー音楽研究においても重要な問題となっており、今後も現代的な課題として取り組む必要がある。
第二に、ドイツにおける音楽祭の資料調査に基づき、交響曲とドイツの関係についての考察を試論としてまとめ、研究会報告を行った。音楽祭イベントが始まった当初は、主として市民の自発的な活動と資金によって運営され、そのプログラム形成過程は交響曲というジャンルの概念にも大きな影響を与えたと考えられる。その際、ドイツ的であるという特殊性と、それを超越すると思われる普遍性が同時に強調されたことは注目に値する。そこには、相反すると捉えられがちな両概念が矛盾なく両立するものとして主張されていた一例を見出すことができる。ナショナリズム論で議論の対象となる特殊性と普遍性については、音楽の領域からも議論する価値がある。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 文化政策における「芸術」と「ポピュラー文化」2008

    • 著者名/発表者名
      宮本直美
    • 雑誌名

      季刊家計経済研究 第79巻

      ページ: 47-54

  • [雑誌論文] 正統な音楽・非正統な音楽--文化政策の公的承認機能--2008

    • 著者名/発表者名
      宮本直美
    • 雑誌名

      『拡散する音楽文化をどうとらえるか』(東谷護編)

      ページ: 79-105

  • [学会発表] 交響曲--ドイツ性と普遍性--2009

    • 著者名/発表者名
      宮本直美
    • 学会等名
      「境界の喪失と再生」研究会シンポジウム
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      2009-01-16

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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