平成l9年度の研究成果は、論文1本、学会報告1回であった。 研究活動は、メインの調査地である座間味村を中心に調査旅行を行った。インタビュー調査と参与観察が主たる活動である。沖縄本島や石垣島においても、沖縄におけるダイビング産業の現状を現地のショップのオーナーや顧客であるダイバーに話をうかがった。また、座間味、沖縄におけるダイビングの歴史を調べていくうちに、日本のダイビングの歴史についても、調べる必要が生じたため、東京へ調査旅行に出かけた。雑誌記事の収集と識者へのインタビューを行った。 この研究活動を通じて、座間味におけるダイビング・ポイントの保全活動の実態、座間味・沖縄・日本におけるダイビングの歴史、ダイビングのユーザーであるダイバーの調査と分析、スポーツとしてのダイビングという研究視点の確保、そして、新たな展望としてNP0法人における障害者ダイビングの試みなど、研究の内容の充実、領域の拡大が可能となった。 この結果、観光社会学、地域社会学、環境社会学、スポーツ社会学、障害者学、社会移動論、ライフスタイル論、サブカルチャー論、沖縄研究、海洋社会学など、スキューバ・ダイビングを起点として、幅広い研究分野をもつ総合的研究としてのめどが立ったと考えられる。
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