本研究は、日本の社会福祉教育における多文化社会対応プログラムの開発の礎とすることを目的として、エスニシティに関する理念や教育内容等の文献調査および米国と英国の大学で面接調査を実施した。その結果、(1)エスニシティを多様性の要素の一つとして捉え、anti-oppressiveやdiversityなど包括的な理念の下で対応している。(2)米国と英国の双方で教育認定基準を設け、anti-oppressiveやdiversityをカリキュラムに組み込むことを要求している。(3)全米ソーシャルワーカー協会が「ソーシャルワーク実践における文化的コンピテンスの指標」を作成し実践で求められる能力を整理している。
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