研究概要 |
平成19年度は,わが国における熟練した高齢者福祉実践者7人に対して,高齢者やその家族との関わりの過程や,そこでの自らの変化,両者の相互作用等について聞き取り調査を行った.調査協力者には,あらかじめ調査の趣旨と内容について文書等によって説明し,同意を得た.以上の手続きを経て実施した調査地は以下の通りである. 調査協力者A…札幌市(北海道)5月29日特別養護老人ホーム職員 調査協力者B…前橋市(群馬県)6月2日デイサービスセンター職員 調査協力者C…前橋市(群馬県)6月2日訪問介護事業所職員 調査協力者D…松山市(愛媛県)6月16日グループホーム職員 調査協力者E…松山市(愛媛県)6月16日グループホーム職員 調査協力者F…津山市(岡山県)9月21日グループホーム職員 調査協力者G…津山市(岡山県)9月21日訪問介護事業所職員 また,調査と並行して,ヴァリエーション豊富なデータから順に分析を開始した.分析や類似例・対極例等を継続的に比較分析しながら,概念名,定義,ヴァリエーション(具体例),理論的メモからなる分析ワークシートを作成し,概念を形成していった. 平成19年度のデータをベースデータとして,次年度は形成されつつある概念の信憑性の確保と,理論的飽和化を目指した追加データの収集・分析を行いながら,概念間の関係を調整しカテゴリー化を図っていくこととなる.
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