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2008 年度 実績報告書

社会行動への遺伝環境作用の進化心理学および行動遺伝学による検討

研究課題

研究課題/領域番号 19730384
研究機関京都大学

研究代表者

平石 界  京都大学, こころの未来研究センター, 助教 (50343108)

キーワード社会心理学 / 遺伝と環境 / 進化心理学 / 個人差 / 行動遺伝学 / 経済ゲーム / 2D4D / 社会的態度
研究概要

インターネットを通じたWebブラウザ上でのStrategy Methodによる公共財ゲームについて、システムの開発および調整と、その妥当性の検討を行った。行動指標や心理指標への遺伝環境要因の分析を行うには数百組の双生児データが必要である。実験室実験によりこれだけのデータを得ることは、過去の研究協力率の実績から現実的でなく、Webブラウザを用いた実験システムを開発した。
2008年度はこのシステムを用いた実験について、1)オンライン上で双生児データを集めることの研究倫理的問題の検討、および2)オンライン上で公共財ゲームを行うことの妥当性の検討を行った。1)については、双生児レジストリを保持する慶應義塾大学文学部の研究倫理審査委員会の協力を得て、インターネット上のサーバに保持するデータの種類や、実験協力者への実験内容の説明について検討を進めた。2)については38名の大学生にオンライン上で実験を実施し、実験室実験で行われた先行研究(Fischbacher et al., 2001)と同様の個人差パターンが見られることを確認した。また実験参加者のうち10名にインタビューを実施し、オンライン実験においては、公共財ゲーム実験で求められる匿名性が、実験室実験の場合よりも、むしろ強く自覚されることを確認した。
また、母胎内での雄性ホルモンの影響を受け、パーソナリティや社会的態度との相関が示唆されている2D4D指標(人差し指と薬指の長さの比)の双生児データについての分析を進め、きょうだいの共有環境が強い影響をもつという予測に反し、この指標の遺伝規定力が極めて強いことを確認した。
さらに、次年度に公共財ゲームのデータ、2D4Dデータと合わせて分析するための社会的態度指標をオンラインで収集するためのアンケートシステムの開発を行った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Is g an entity? A Japanese twin study using syllogisms and intelligence tests2009

    • 著者名/発表者名
      Shikishima, C., Hiraishi K., Yamagata S., Sugimoto, Y, Takemura, R., Ozaki, K., Okada, M., Toda, T., & Ando. T.
    • 雑誌名

      Intelligence

    • 査読あり
  • [学会発表] 氏と育ちと進化と文化2008

    • 著者名/発表者名
      平石界
    • 学会等名
      日本心理学会第70回大会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2008-09-19

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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