研究概要 |
人は他者の行動を観察したときに,推論しようという意図がなくても瞬時にその人物の特性を自発的に推論する傾向がある。本研究では,このような自発的特性推論の生起について,小学5 年生,中学1年生,大学生を対象とした,再学習パラダイムを用いた3 つの集団実験により検討した。その結果,日本人においては自発的特性推論はポジティブ特性暗示文に対してはほとんど生じず,ネガティブ特性暗示文に対してより生起しやすいこと,またその傾向において年齢による差はほとんどないことが示された。また,幼児を対象とした個別面接による実験により,幼児期の自発的特性推論の形態について探った。
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