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2008 年度 実績報告書

わが国の学力テストにおける学力構造の分析とその国際比較に関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19730403
研究機関名古屋大学

研究代表者

石井 秀宗  名古屋大学, 大学院・教育発達科学研究科, 准教授 (30342934)

キーワード学力 / 読解力 / 項目分析 / 記述式問題 / 無回答
研究概要

平成18年度群馬県児童生徒学力診断テスト中学校3年生テストデータについて, 無回答と得点の観点から記述式問題の分類を行い, 記述式問題の特徴を教科横断的に検討することを試みた. 変数としては, 無回答率, 無回答識別指標, 項目得点率, 得点率識別指標の4つを用い, 国語, 数学, 社会, 理科のテストに含まれる記述式問題41問を分析対象として, 設問のクラスター分析を行った.
分析結果, 8つのクラスターが形成され, 記述式問題で測定しようとする能力について, 文章の要約, 具体例の記述, 理由の記述, 図表の読み取り, 図示, 言葉の当てはめ, 情報の取り出しなど, 教科を越えて共有されるいくつかの共通要素が存在し得ること, 測定しようとする要素の質や量の違いによって無回答率に差が生じること, 設問形式や解答類型など形式的な要因も無回答率に影響することなどが考察された.
無回答率と設問形式との対応を見てみると, 回答負荷が小さい項目では無回答率は1割未満と低く, 要約や具体例を挙げること, 理由を書くことなどの設問になると1〜2割程度の無回答率となり, 複数の資料からの情報の読み取りや, その情報を簡潔に表現する設問では, 無回答率は3割程度と高くなる. また, 設問の意味がよく理解できず, 何を書いたらよいのかよく分からない設問になると, 5割程度の生徒が無回答となる, ということが理解された.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 無回答および得点による記述式問題のクラスター分析-群馬県児童生徒学力診断テストにおける教科横断的検討2009

    • 著者名/発表者名
      石井秀宗
    • 雑誌名

      名古屋大学大学院中等教育センター紀要 9

      ページ: 1-13

  • [雑誌論文] 大規模学力テストと学ぶ力に関する研究をめぐって2008

    • 著者名/発表者名
      柳井晴夫・石井秀宗
    • 雑誌名

      児童心理学の進歩 47

      ページ: 57-86

    • 査読あり
  • [学会発表] 記述式問題への無回答に関する教科横断的検討-群馬県児童生徒学力診断テスト中学生データの分析2008

    • 著者名/発表者名
      石井秀宗
    • 学会等名
      日本教育心理学会第50回総会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-10-11

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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