研究概要 |
心配は多くの臨床的問題で見られるが治療成績は芳しくない。本研究では,身体に受容的な注意を向ける介入法(マインドフルネス瞑想)によって,心配への治療効果が向上するかどうかを検討する。 (1) 本研究の背景には,心配は言語的な思考によって不快な情動(特に身体的な反応)から注意をそらすことで強化される,というモデルがある。これまで不十分であった情動回避を測定する尺度を開発して,心配や全般性不安障害の症状に対する予測力の向上につながるかどうかを検証する。調査研究の手法を用いて研究を行っている。 (2) マインドフルネス瞑想の心配低減効果を検討する。特に,介入によって情動回避が低減するか,身体に注意を向けることで外的な刺激に注意を向ける訓練以上の効果があるか,を検討する。身体に注意を向けるマインドフルネス瞑想と外部の刺激に注意を向ける注意訓練の比較を主とした介入研究を行っている。
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