休職中の気分障害患者に対する職場復帰援助プログラムに参加した32人の特徴と転帰を調査した。参加者は平均休職期間が長く、過去の休職回数が多く、こうした患者のニーズが高いと思われた。プログラム参加開始から2ヶ月間で、社会機能、抑うつ症状、課題解決的対処、抑うつスキーマの改善が認められた。すでに復職プログラムを中断もしくは終了した患者27人のうち、21人が復職した。このうち5人が再休職した。再休職のリスクを高めていたのはプログラム参加期間の短さ、復職時の抑うつ症状の重さ、社会機能の低さ、高すぎる達成動機であった。復職に際しては十分な症状と社会機能の改善が必要であること、高すぎる達成動機に介入する必要があることが示された。
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