(1) 研究目的 本研究の目的は、日本語指導が必要な外国人児童生徒の受け入れと指導を円滑に行い、外国人児童生徒教育の質的、量的な拡充を図るための、学校・教員支援システムの開発を行うことである。 具体的には、教員個々人への直接的サポートと、個々の教員の力が発揮できるようにするための学校組織を介した間接的サポートという2つの観点からシステムの構築を図る。 (2) 研究課題 学校・教員支援システムの構築のために、2つの研究課題を設定した。 研究課題Iは、外国人児童生徒教育を担当する教員の指導力の中身と力量形成過程を解明することである。外国人児童生徒教育を担当する教員が必要とする指導力がいかなる知識や技術等によって構成されるのか、経験年数を経るにしたがって指導力の中身がどのように変化していくのか、あるいはどのような指導力の発揮を期待されるようになるのか、などを明らかにすることとした。 研究課題IIは、外国人児童生徒教育の指導体制モデルを構築するとともに、組織診断票を開発することである。外国人児童生徒教育を効果的に実施しうる学校の指導体制モデルを構築し、指導体制づくりに必要な諸条件の整備状態を点検し改善していくための組織診断票を開発することとした。
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