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2008 年度 実績報告書

戦後初期日本の地方公立学校におけるカリキュラムと教材開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19730484
研究機関お茶の水女子大学

研究代表者

冨士原 紀絵  お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 准教授 (10323130)

キーワード教育課程文庫 / 戦後教育実践史 / カリキュラム開発
研究概要

昨年度に引き続き、戦後初期秋田県公立小・中学校におけるカリキュラム開発と秋田大学の「教育課程文庫」の関係に関する調査を行った。調査の中心は当時の公立小・中学校の教員による「教育課程文庫」の利用実態調査である。秋田大学学芸学部に所蔵されていた「教育課程文庫」には利用者記録簿が残っていないため、当時の小・中学校教員に聞き取り調査を行ったが、存在すら知らないという意見のみで、客観的な利用実態を掴むことは出来なかった。しかし、秋田県の場合、現場の教員が利用していなかった、という事実も戦後初期の教員の教材開発の手法と「教育課程文庫」の存在意義について示唆を与えるものであるといえるよう。さらに、秋田大学附属図書館に保存されている「教育課程文庫」の未整理の欧米教育文献の調査を行った。「受入台帳」3冊(内、和書分1冊、洋書分2冊)が発見されたので主に洋書の台帳と既存の「秋田大学教育課程文庫目録」を比較したところ、「台帳」に存在するものの「目録」に存在しない文献や、「台帳」に掲載されているものの「目録」には掲載されていない文献が多数存在することが確認された。特に注目されるのは「台帳」に掲載されているにもかかわらず、「目録」に存在しない文献が753冊存在することである。これは「教育課程文庫」が1951年の「目録」作成以降、1960年まで数回にわたって断続的に寄贈を受けていたことによるものである。今回は秋田大学の調査のみであるが、数年間にわたり「教育課程文庫」に資料を提供し続けたという事実は教育行政当局における「教育課程文庫」の意義や扱いについての今後の研究に示唆を与えるものである。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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