本研究は、中国における性教育について検討することを通じて、日本の性教育への示唆を得ることを目的としている。平成19年度は、この目的に基づいて、資料および情報収集することを中心に研究を進めた。 平成19年度の成果としては、まず、現地調査に際して必要な機材および研究に必要な機材をそろえることができたことである。研究代表者の所属する研究機関が平成19年4月から変更となったこともあり、時間的な余裕がなく、実際に中国を訪れることはできなかった。平成19年度は、現場での調査を行うことはできなかったものの、訪中した際に現地で記録するための機材をそろえられたことは成果の一つであると考えている。 次に、8月18日から20日の3日間、立教大学を会場に開催された、第3回アジア性教育学術会議に参加したことである。そこで、中国、台湾、香港における性教育の現状について知見を深めることができた。北京市の小学校における性教育の現状や、中国における青少年に対する性教育について、また香港における性教育の動向など、さまざまな情報を得ることができた。また、各国の研究者と交流することができたことは、今後研究を進めていくにあたって貴重な機会であったと考えている。 平成20年度以降については、平成19年度までに収集した資料や情報を整理したうえで、現地でさらに調査を進め、研究を深めていきたい。
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