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2009 年度 実績報告書

理数教科の授業づくりを支援する包摂的コンサルテーションシステムの構築に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19730505
研究機関関西大学

研究代表者

藤江 康彦  関西大学, 文学部, 准教授 (90359696)

キーワード授業コンサルテーション / 教科指導 / 学習環境 / 校内研究 / 校内研修体制 / 教師の学習・熟達 / 教材研究 / 生徒指導
研究概要

・授業の構造をとらえ、教師が協働的な学習環境を構成するための要件を明らかにするためのデータ収集として、首都圏の中学1、2年生各2学級における理科の授業観察を行った。授業は、上皿天秤やガスバーナーなど器具の取り扱い、気体や物質の性質(1年生)、化学変化、天気(2年生)などであった。授業はビデオカメラで映像記録を採取した。授業後には授業者にフィードバックを行うとともに聞き取りを行った。教師が子どもの学習や自身の指導について課題と感じていることがらについては、その場で意見を述べ、協議を行った。協働的な学習環境の要件として、教師の教材研究や生徒の理解度の把握といった学習指導的な側面と生徒間の人間関係や発達的特徴の把握といった生徒指導的な側面とが示唆された。
・学校を基盤とした授業コンサルテーションの要件を検討するための取り組みを行った。近畿圏のA中学校、東海圏のB中学校において、校内研究体制の整備を担当教諭と協働して行った。2年目となるA中学校では、生徒の学習にあらためて着目し学習プロセスにおける教師の教授行動の意味について検討した。1年目となるB中学校では、既定の校内研究会に参加し、校内研究の特徴や課題を明らかにするとともに、一参加者として授業に対するコメントを述べた。いずれも、教師の教材研究を生徒の理解という観点からとらえなおすこと、教師の教授行動を生徒の学習との関係でとらえなおすこと、校内研究担当教諭のサポート体制を学校外のリソースの整備も含めて再検討する必要があることなどが明らかとなった。授業改善から教師の学習に向けたシステムの構築の必要性が示された。
・その他、日本教育心理学会、日本発達心理学会を中心として、授業コンサルテーションや授業研究、教師の学習に関連するシンポジウムに登壇者として参加するとともに情報交換を行った。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (1件) 図書 (4件)

  • [学会発表] 子どもが生活から教室にもちこむ算数と教師の対応:小6「単位あたり量」の一斉授業における談話を事例として2009

    • 著者名/発表者名
      藤江康彦・伊藤貴昭
    • 学会等名
      日本教育心理学会第51回総会
    • 年月日
      2009-09-22
  • [図書] 教師のことばとコミュニケーション2010

    • 著者名/発表者名
      藤江康彦(秋田喜代美編著)
    • 総ページ数
      207
    • 出版者
      教育開発研究所
  • [図書] 授業研究と学習過程2010

    • 著者名/発表者名
      藤江康彦(秋田喜代美・藤江康彦)
    • 総ページ数
      265
    • 出版者
      放送大学教育振興会
  • [図書] 授業デザインの最前線II:理論と実践を創造する知のプロセス2010

    • 著者名/発表者名
      藤江康彦(高垣マユミ編著)
    • 総ページ数
      280
    • 出版者
      北大路書房
  • [図書] よくわかる学校教育心理学2010

    • 著者名/発表者名
      藤江康彦(森敏昭, 他編著)
    • 総ページ数
      285
    • 出版者
      ミネルヴァ書房

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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