本研究の目的は、幼児期における音楽表現および小学1年生の音楽授業の方法原理の違いと共通点を導き出すことにより、幼小の連続性を実現する音楽活動の授業モデルを開発することである。 最終年度にあたる本年は、2年間にわたる理論的および実践的研究の成果を踏まえ、幼小の連続性を実現する音楽活動の授業モデルを提案した。それは以下の通りである。 ○幼稚園における音楽活動の提案 ねらい:音や音楽が生み出す質の経験 活動構成の視点: ・感覚器官を働かせて音や音楽に直接かかわる ・幼児のつぶやきを意味あるものとしてとらえる ・保育者は幼児がかかわろうとしている世界を把握する ○小学1年生における音楽活動の提案 ねらい:質の経験を通した音や音楽に対する知覚・感受の力の育成 活動構成の視点: ・身体活動を使った音や音楽とのかかわりの場を設定 ・音や音楽を伴った対話活動の実現
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