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2009 年度 実績報告書

先端テクノロジーの科学原理を活かした科学概念の理解を促すカリキュラム構成法の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19730549
研究機関郡山女子大学

研究代表者

郡司 賀透  郡山女子大学, 短期大学部・幼児教育学科, 講師 (30412951)

キーワード教育学 / 科学教育 / カリキュラム構成 / 先端テクノロジー / 科学概念
研究概要

当該年度は主に2つの視点から,先端テクノロジーの科学原理を組み込んだ科学教育カリキュラムの実態と構成原理の一端を明らかにした。
1つめは,日本の中等科学教育カリキュラムにおけるテクノロジー教材の特徴を明らかにするため,当該教材と科学原理との関わりに着目した。具体的には,化学領域の石油化学工業教材を典型例にして,戦後発行の高等学校化学教科書および教師用指導書の分析を行った。その結果,(1)石油化学原料および製品に関する記述内容が多く見られ,(2)ほぼ一貫して関連づけられた科学原理には,分留,クラッキング等々があり,(3)教科書執筆者の間には,純粋自然科学の学問体系に基づいた系統性の観点から石油化学工業教材の取扱いに賛否があった事実を明らかにした。
2つめは,日本の科学教育カリキュラムにおけるテクノロジー教材と体験活動との関わりに着目した。第二次世界大戦前に各地の科学授業で行われていた「工場見学」のディスコースを調べた。主に大正期から昭和前期に発行された教育雑誌記事にみられた,(1)工場見学の意図と(2)その問題点と打開の仕方について類型化した。その結果,(1)には3つの類型(実用主義と校外教授,郷土化運動と理科教材,戦時体制と工場見学)を,(2)には4つの類型(見学可能な工場の調査,実物教授の推奨,視聴覚メディアの活用,教科外活動への編入)を見つけることができた。これらの類型に基づきながら,日本の科学教育カリキュラムの「工場見学」に見られた科学教育カリキュラム・ディスコースの推移を探り,そのモデルを提示した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 日本の初等中等段階の理科カリキュラムにおける体験活動の位置づけ―大正前期から昭和前期までの「工場見学」のディスコースを事例にして―2010

    • 著者名/発表者名
      郡司賀透
    • 雑誌名

      理科教育学研究 50

      ページ: 91-100

    • 査読あり
  • [学会発表] 日本の中等科学教育カリキュラムにおける科学原理とテクノロジー教材の関連―戦後発行の高等学校化学教科書にみられた石油化学工業の教材分析を踏まえて―2009

    • 著者名/発表者名
      郡司賀透
    • 学会等名
      日本科学教育学会
    • 発表場所
      同志社女子大学
    • 年月日
      2009-08-26

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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