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2009 年度 実績報告書

アメリカ合衆国におけるインクルージョン教育の実践理論と教授モデル

研究課題

研究課題/領域番号 19730560
研究機関岡山大学

研究代表者

吉利 宗久  岡山大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (60346111)

キーワードインクルーシブ教育 / 特別支援教育 / アメリカ合衆国
研究概要

インクルーシブ教育の実践が世界的な趨勢となっている。一方で、障害のある子どもが通常教育の枠組みのなかで適切な教育成果をあげるための効果的な取り組みの検討が求められている。本研究は、インクルーシブ教育の実現に向けて先駆的な取り組みを展開してきたとされるアメリカ合衆国を研究対象として、その実践に不可欠となる基盤的理論と教育条件の検討を行うものであった。初年度には、インクルージョン教育を支える学校システムと実践的対応に注目し、関連する第一次資料の収集、分析を中心に行った。とりわけ、学校におけるインクルージョン実践に関する検討の基盤として、州レベルでの教育行政の動向を明らかにすることを試み、関係機関における資料収集および聞き取りを行った。また、インクルージョン教育の進展に重要な存在である障害のある子どもをもつ親へのインタビュー調査の結果を分析し、学校に対する教育的ニーズと課題を検討した。それらの成果に基づき、2年次にはより実践的な視点に焦点化した検討が必要であるとの立場から、初等学校のインクルーシブ教育に関する現状と課題を明らかにすることを意図し、質問紙を用いた追跡調査の分析・検討を進めた。その結果は学会においてすでに発表したが、とくにインクルーシブ教育に対する教育関係者の実践的意識が時期的に肯定的な変化を示した。本年度は、前年度までの成果を踏まえてインクルーシブ教育の今日的実践課題をより正確に捉えるため、学校訪問を行い授業観察および関係者からの情報収集を進めた。そこでの成果の一部は、インクルーシブ教育をめぐる新たな動向とあわせてを整理し、学術誌に投稿済みである。今後、本研究課題によって得られた成果を教育実践と教育制度の側面からまとめる予定であり、とくに授業場面でのインクルーシブ教育の課題に注目したい。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 特集:世界の障害児教育の動向を探る-サラマンカ声明以降のインクルーシブ教育の展開を中心として(アメリカ合衆国)2010

    • 著者名/発表者名
      吉利宗久
    • 雑誌名

      発達障害研究 32第2号

      ページ: 69-76

  • [雑誌論文] アメリカ合衆国初等学校におけるインクルーシブ教育に対する意識とその変容-経年変化と学校間相違の検討2009

    • 著者名/発表者名
      吉利宗久
    • 雑誌名

      LD研究 18

      ページ: 300 309

    • 査読あり
  • [学会発表] インクルーシブ教育の展開に即した教員養成システムの国際比較(シンポジウム)2009

    • 著者名/発表者名
      片岡美華・是永かな子・丸山啓史・水内豊和・吉利宗久
    • 学会等名
      日本特殊教育学会 第47回大会
    • 発表場所
      宇都宮大学
    • 年月日
      2009-09-21

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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