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2007 年度 実績報告書

アーベル多様体の代数幾何学的・数論的研究と暗号理論への応用

研究課題

研究課題/領域番号 19740006
研究機関山梨大学

研究代表者

小池 健二  山梨大学, 教育人間科学部, 准教授 (20362056)

キーワード点配置 / IV型領域
研究概要

射影直線上の6点で分岐する巡回3重被覆Cは種数4の代数曲線であり,1の3乗根ωが自己同型として作用する。分岐の仕方を適当に指定する事により,そのヤコビ多様体Jac(C)へのωの作用は(2,2)型となる。従って,この様な代数曲線に対するヤコビ多様体の族は,Hermite上半空間(符号が(2,2)のUnitary群が定めるI型の有界対称領域)Hを周期領域に持つ。この領域はIV型領域とも同型であり,K3曲面や4次元3次超曲面等の周期領域と考えることも可能である。この曲線の族と周期領域について研究を行い,以下の結果を得た。
曲線C上の1サイクルを構成し,自己同型の作用を調べる事により,4次のSiegel上半空間においてヤコビ多様体の周期が属する4次元の部分領域を求め,この領域とHermite上半空間及びIV型領域の間の同型写像を具体的に計算した。Hermite上半空間を定めるHermite形式に対する,Eisenstein整数上の離散Unitary群の生成元及び合同部分群の生成元を求めた。IV型領域を定める2次形式に対し,整数上の離散直交群の生成元を求めた。これ等の群の生成元の対応を調べる事により,モジュラー多様体としての同型を具体的に構成した。
これ等の対称領域は4次元であるが,考えている代数曲線は3次元の族である。この族の自然な拡張と考えられるような,代数多様体の4次元族の構成が望まれる。また4次のSiegel上半空間上のテータ関数を制限する事により保型関数を得るが,それ等の次数付環等を調べる課題が残されている。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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