研究概要 |
本年度は,1、複素平面内のラグランジュ曲面の分数表示についての研究,2、四次元ユークリッド空間内の超共形曲面と四次元複素ユークリッド空間内の零正則曲線の対応についての研究、3、複素平面内のハミルトン極小ラグランジュ輪環面の構成についての研究を行った. 1は前年度に行った四元数的正則幾何による曲面の分数表示をラグランジュ曲面で実行した研究について京都大学数理解析研究所の研究集会における成果発表を行った.分数表示により,これにより,二つのラグランジュ角度がある微分方程式を満たす場合は,そのラグランジュ角度をもつ ラグランジュ曲面のなすベクトル空間は次元が等しいことがわかる. 2は分数表示をさらに発展させることによって,超共形曲面と零正則曲線の間の代数的対応を発見し,超共形ラグランジュ曲面は零正則曲線通じて研究が可能であることが判明した。この成果は論文にまとめ投稿し、日本数学会秋期総合分科会と精華大学数学科学系学術報告において発表した. 3は可積分系と四元数的正則幾何の関連から,ポテンシャル付きディラック作用素とそのスペクトル曲線からBaker-Akhiezer関数を用いて構成を行った.これにより自明接続の随伴族の平行切断となるハミルトン極小ラグランジュ曲面は等質輪環面に限ることがわかった.この成果は論文にまとめ投稿し、精華大学数学科学系学術報告と日本数学会年会において発表した.
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