• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

非凸領域における有限要素解の高精度計算および精度保証に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19740052
研究機関金沢大学

研究代表者

小林 健太  金沢大学, 数物科学系, 准教授 (60432902)

キーワード精度保証 / 有限要素法 / 誤差評価 / 非凸領域 / ボアソン方程式 / 重調和方程式 / Navier-Stokes方程式
研究概要

本研究課題における一つの目標は, 非凸領域において, 流体の運動を記述したNavier-Stokes方程式に対する精度保証を効率的に実現することです. そのためにはまず, 重調和方程式の有限要素解に対する誤差評価が必要になります. 最終的には, 非凸な角で細かくメッシュを切るようなメッシュリファインメントを反映した誤差評価を構築することが目的です.この目的については厳密な誤差評価はまだ得られていませんが, いくつか数値計算を行って, 誤差のオーダー等を計算し, 平行して理論的な考察を進めました.
Navier-Stokes方程式に対する精度保証を行うには, 重調和方程式の有限要素解の誤差評価の他にも4階微分に関するあるノルム不等式を証明することが必要です.具体的には, H^4かつH^2_oに属する関数について, H^4セミノルムをダブルラプラシアンのL^2ノルムで押さえることができるのですが, この不等式に現れる定数を厳密に評価することが必要となります.この問題についても研究を行い, まずは領域が長方形の場合にこのノルム不等式を証明することができました.
また, 三角形要素上の補間誤差定数の評価についても研究を行いました.非凸領域において2次の楕円型方程式の有限要素解の誤差評価を効率的に行うためには, この定数を精度良く求めることが非常に重要となります. この問題については, この定数を求めることのできる方法を開発することができました. ただし, 実際にこの方法を用いて定数を計算しようとすると, 今のままでは莫大な計算時間が必要になり, 現実的ではありません.まだアルゴリズムの改善が必要な段階です.
平成20年度においては, 国際研究集会での発表を二度行いました.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] A constructive a priori error estimation for finite element discretizations in a non-convex domain using singular functions2009

    • 著者名/発表者名
      Kobayashi, K
    • 雑誌名

      Japan Journal of Industrial and Applied Mathematics Vol.26(掲載決定)

    • 査読あり
  • [学会発表] An a priori constant which appears in bi-harmonic problems2009

    • 著者名/発表者名
      Kobayashi, K
    • 学会等名
      International Workshop on Numerical Verification and its Applications 2009
    • 発表場所
      Hotel Breeze Bay Marina, Mivako Island, Okinawa
    • 年月日
      2009-03-24
  • [学会発表] A constructive a priori error estimation for finite element discretizations in a non-convex domain using mesh refinement2009

    • 著者名/発表者名
      Kobayashi, K
    • 学会等名
      1st African Conference on Computational Mechanics
    • 発表場所
      Sun City, South Africa
    • 年月日
      2009-01-07

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi