研究概要 |
昨年度の研究成果をさらに拡張し, 閉凸グラフをもつ写像に対する正則性のモジュラスを等式評価することか成功した. 閉凸グラフを持つ写像は線形作用素と同様の性質を持つ集合値写像で, 非線形不等式系を解析するための基本的な写像である. この写像の正則性のモジュラスは, 線形作用素の逆写像のノルムか対応する. 証明は凸解析における共役関数とinf-convolutionを用いている. また, 上の結果を応用し, 半無限計画問題か現れる制約に対する正則性のモジュラスを陽的か求めた. その際, 実行可能解の有限次元性からCaratheodoryの定理を応用して, 有限次元空間から無限次元空間への写像を有限次元の間の写像へ変換することに成功したことが証明の鍵となっている。主定理により半無限計画か現れる制約か対する正則性のモジュラスを等式評価することに成功し, その結果, 近年話題となっている正則半径の定理を証明した.
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