本年度は、前年度に開発したアノソフ流の変形理論の応用として、余次元1アノソブ流は、すべて位相的には体積保存系と同値であることを証明した。SImicによってアナウンスされている結果と合わせると、1970年代にVer jovskyによって提起された予想の解決を導くのであるが、残念ながらSimicの証明には不備が見つかっている。 一方、高次元階数1リー群に関係するある群作用が局所剛性を持つことを証明することに成功した。前年度に得た低次元の場合の作用の柔軟性から、高次元の類似であるこの場合についても同様の柔軟性が示せると考えていたため、予想外な結果となった。この結果に関する論文は現在準備中である。 7月にはイタリアとポーランドで行われた国際研究集会で前年度、本年度に得られた結果に関する講演を行い、どちらも好評を得た。さらに、9月には数理解析研究所で行われた研究集会において、前年度に得られた結果についての連続講演を行った。
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