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2007 年度 実績報告書

可積分系とモノドロミー

研究課題

研究課題/領域番号 19740089
研究機関横浜市立大学

研究代表者

竹村 剛一  横浜市立大学, 国際総合科学部, 准教授 (10326069)

キーワードモノドロミー / 可積分系 / ホインの微分方程式 / パンルベ方程式 / Middle convolution / 有限帯ポテンシャル / Hermite-Krichever仮説法
研究概要

19年度は,ホインの微分方程式や関連する微分方程式におけるモノドロミーに関して結果を得た。報告者はここ数年有限帯ポテンシャルやHermite-Krichever仮説法をホインの微分方程式や関連する微分方程式に対して適用し発展させているが,「On the Heun equation」において,これらの結果をとりまとめた。とりわけ,スペクトルバンドの端点におけるモノドロミーの明示的表示について新たな結果を得た。また,「Finite-gap potential, Heun's differential equation and WKB analysis」においては,ホインの微分方程式に対して有限帯ポテンシャルの方法とは別にWKB解析による方法について考察し,2つの方法の類似点・相違点について考察した。
また,報告者はmath.CA/0501428にて,モノドロミー保存変形でパンルベ方程式を生み出す線形微分方程式を含むような微分方程式たちに対してHermite-Krichever仮説法などの手法が適用できることを示し,パンルベ方程式のヒッチンの解を含むような解たちを導出した。ここでのパンルベ方程式を生み出す線形微分方程式は,単独二階微分方程式としてはホインの微分方程式に見かけの特異点を一つ加えたものであり,連立一階微分方程式としては4点に確定特異点をもつものとなっている。19年度は,Filipuk・原岡らによるMiddle convolutionの結果をさらに発展させ,一つの応用としてパンルベ方程式のピカールの解に対応する連立一階微分方程式について解の積分表示を得ることに成功し,モノドロミー保存変形によってピカールの解が復元されることを示した。この結果やMiddle convolution・モノドロミー・ホインの微分方程式にまたがる結果の一部については,日本数学会にて発表を行った。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Finite-gap potential,Heun's differential equation and WKB analysis2008

    • 著者名/発表者名
      Kouichi TAKEMURA
    • 雑誌名

      RIMS Kokyilroku Bessatsu B5

      ページ: 61-74

    • 査読あり
  • [雑誌論文] On the Heun equation2008

    • 著者名/発表者名
      Kouichi TAKEMURA
    • 雑誌名

      Philos Transact A Math Phys Eng Sci 366(1867)

      ページ: 1179-1201

    • 査読あり
  • [学会発表] Middle convolution and integrability2008

    • 著者名/発表者名
      竹村 剛一
    • 学会等名
      日本数学会2008年年会 無限可積分系セッション
    • 発表場所
      近畿大学
    • 年月日
      2008-03-24
  • [学会発表] Integral representation of solutions to Fuchsian system and Heun's equation2007

    • 著者名/発表者名
      竹村 剛一
    • 学会等名
      日本数学会2007年総合分科会 無限可積分系セッション
    • 発表場所
      東北大学
    • 年月日
      2007-09-21
  • [備考]

    • URL

      https://ycupr.yokohama-cu.ac.jp/profile2/profile.asp?id=243&displaymode=5

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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