研究概要 |
本年度は以下の研究を行った。 (1) 昨年度研究成果の論文化(執筆)作業 昨年度、解析を行った4彗星のデータについての論文化作業を行った。さらにC/2001Q4(NEAT)のデータに関しては、昨年度行った核近傍でのO(^1D)同士の衝突による遷移を考慮したモデル見直しと、そのモデルを適用するための詳細データ解析の結果についても、論文化作業も行った(いずれも投稿準備中)。 (2) 解析及びC_2輝線による影響を見積もるためのモデル計算、および各分子からの準安定状態酸素の生成比に関するモデル作り Furusho, et.al.(2006)の手法を1天文単位付近まで太陽に近づいた彗星データにも用いるためには、green lineのC_2輝線からの分離とC_2輝線混入の見積が必要である。この見積をモデル計算により行うためのコード作成に取り組んだ。また、同様の研究成果をもつイタリアのCapria, M. T.らのグループとの議論を行い、今後の共同研究を模索した。特に、彼女らのグループが新しく取得した遠方における彗星の高分散分光観測データに対しFurusho, et.al.(2006)の手法適用によるCO_2/H_2O見積を行うことについて議論した。 さらに、親分子ごとの準安定状態酸素生成率はあまり精度の良いデータが存在しない。そこで、この生成比を計算で求めるための研究にも取り組んだ。
|