研究課題
宇宙塵(ダスト)の組成進化をも含む銀河の化学進化モデルの構築を試みている。ダスト減光特性を決める重要な要素であるダスト粒子サイズ分布のモデル化に困難があり、いまだ解決できていない。一方、ダスト量進化モデルは開発が進み、その応用として、赤方偏移6にあるQSOの大量のダストを説明することを試みた。その結果、星間雲中でのダスト成長が非常に重要であることが明らかになった。この成果を各種研究会で発表した。論文は現在準備中である。銀河スケールでのダストの影響を総合的に議論する研究会「銀河のダスト」を今年度も開催した。今年度は特に、惑星科学分野でのダスト研究会、「Grain Formation Workshop」との共催を果たした。国内の研究者のネットワーク化を進めるため、この研究会を次年度以降も継続的に開催していく。その他、銀河の進化に関する研究を進めた。特に、赤方偏移3程度の銀河の観測的性質を調べた。成果として、ライマンαプロップと呼ばれる巨大銀河は、銀河高密度領域のみに存在することを示した(論文出版済み)。また、大質量星を大量に含む若い銀河の新しい紫外線スペクトルモデルを構築した(論文出版済み)。
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Monthly Notices of the Royal Astronomical Society Vol.401 Issue 2
ページ: 1325-1333
Earth, Planets and Space 62 No.1
ページ: 69-79
Monthly Notices of the Royal Astronomical Society Vol.400 Issue 1
ページ: L66-L70